診断用ワックスアップ、モックアップとは?
サンフランシスコで開かれた米国審美歯科学会からのレポートです。
歯の治療はすべて審美歯科といってもよいわけですが、今回の研修では、数年前から注目しているクリスチャン・コーチマンの講演が印象的でした。
https://www.youtube.com/user/christiancoachman
https://www.youtube.com/watch?v=Wx9hrm-JJ1w
彼が強調していたのは、歯医者というのは、歯を削ったり詰めたりという技術面のことに90% のエネルギーをかけているが、むしろ治療計画やスマイル・デザインの作成に90% の時間と手間をかけるべきだ!ということでした。
そして、スマイル・デザインを作るためには、術前の写真がとても大事なわけですが、歯科医院のスタッフは、プロのカメラマンではないわけですし、来院者様とコーディネーターが話している時に、カメラマンも同席することはむずかしいので、一番効果的な方法は、30秒の動画を撮影することだ ということ。
上記の YouTube 動画では、三脚に立てたデジタル・ビデオを使っていましたが、今回の講演では iPhone・iPad で十分だということ、そして本格的なスタジオがなくても、原田歯科クリニックにあるコンサルテーション・ルームで十分です。
iPhone・iPad なら、動画の中の見たい部分をピックアップして、歯と顔の表情の関係、歯とリップの関係を見ることができます。
具体的には、審美目的(見た目の改善)でいらした方には、お話を聞いている際に動画を30秒(この時間だけもうひとりスタッフが撮影のため同席することがあります)撮影します。
その後、このiPad 動画を歯科医師と一緒に見ていただき、歯の見え方、リップとの位置関係などを確認しながら、ここをこうしたらもっと良くなるといったアドバイスをさせていただきます。
さらに、詳しい診断、治療計画、スマイルデザインのため、模型制作のための型取りやモチベーション・モックアップも行います。
また、術後のイメージ写真(ルミスマイル写真)も見ていただきます。
以上のことは、必要と思われる方に対して提案させていただきます。
これで十分に納得して、さらに素敵な笑顔を作るための施術を進めていくことができます。
お楽しみに!
写真は、現地のWalgreens というドラッグストアで買った歯ブラシとデンタルフロスです。
この Walgreens は、ジム・コリンズの『ビジョナリー・カンパニー2』 でも紹介された全米でトップ10 に入る素晴らしい会社で、いくつかの伝説があるのですが、今回は実はフッ化物配合のデンタルフロスを探していたのですが、見つからずステイン除去効果のあるものと、ホワイトニング効果のある?フロスを買ってみました。
歯ブラシは、Walgreens の名前が入ったもので、さしずめ日本ならマツキヨ・ブランドの歯ブラシということでしょうか?
モックアップとは、術後にどんなふうになるかをイメージしてもらうため、合成樹脂製の材料(レジン)で歯に仮の完成予想の歯をはめて確認してもらうためのものです。
診断用ワックスアップとは、型採りして作ったあなたの歯型の模型に完成後のイメージをワックスで作り、治療後にこれと同じ形になることをイメージしてもらい、安心して計画通りに治療を進めて行くためのものです。